製品・技術

製品のご紹介

大塚ポリテックは、つねに研究開発を行い世界に躍進しています

ゴム材料開発

大塚ポリテックが開発している、高熱伝導性EPDMゴム材料についてご紹介します。

型成形可能な
高熱伝導性ゴム材料の開発

近年、電気自動車(EV)市場の急速な拡大に伴い、EVのバッテリーで発生する熱を効率的に放熱する技術の重要性が高まっています。
大塚ポリテックでは、この需要に応えるべく柔軟性と高い放熱性能を兼ね備えた型成形可能な高熱伝導性EPDMゴム材料を開発しております。

開発の前提

背景

・電気自動車の製造/販売が今後拡大傾向である。
・電気機器内部で発生した熱を効率よく放熱性を向上させるため放熱ゴムの需要が高まると考えられる。

目的

型成形可能な高熱伝導性ゴム材料を開発する。

目標

自動車業界で使用されるTIM(熱伝導接着材)の熱伝導率 1 W/m・K ~ 6.5 W/m・K の範囲を目標とする。

高熱伝導率:DAS関連、通信機器、ヘッドアップディスプレイ
…5W/m・K以上?
中熱伝導率:車載ECU(電子制御ユニット)
…3~4W/m・Kが主流
低熱伝導率:リチウムイオンバッテリー
…1~3W/m・K?
市販品の調査

他社カタログ値によると、硬度・熱伝導性能は様々であり、材質はシリコーンがほとんどであることがわかる。

シート M社 SS社 T社 大塚
ポリテック
材質 シリコーン アクリル シリコーン シリコーン EPDM EPDM
熱伝導率 3 3 1.9 3 2.2 2.7 1.0
硬度(Shore A) 12 30 90 1 40 63 30
型成形可能
メーカー
N社 K社 SS社 大塚
ポリテック
材質 EPDM EPDM シリコーン EPDM EPDM
熱伝導率 1.2 0.8 1.0 2.7 1.0
硬度(Shore A) 60 40 70 63 30
素材・形状の利点

グリース、ギャップフィラー、シートにはそれぞれ下記のメリットがある。

  • グリース…低反力
  • ギャップフィラー…セルの高さのばらつきを補う
  • シート…低コスト

型成形可能な高熱伝導性ゴム材料を開発することにより、これらのメリットを併せ持つ放熱材料が実現する。

開発状況

現在の開発状況

上下の板温度を測定し、温度差を測定。

開発品はASTM E1530に準拠した弊社試験において他社放熱シート同等の性能を達成した。

使用環境下での硬度[特許申請中]
温度 汎用EPDM 開発材60 開発材30
23℃ 63 63 30
40℃ 62 53 26
60℃ 60 42 22
80℃ 59 35 22

熱伝導の必要温度領域にて、弊社ゴムは硬度が大幅に低下して密着性を確保可能である。
また、常温で剛性を有しており組付け性も有利である。